ジャニーズタレント徹底論考

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せっかくの単独会見でベタなメッセージのキムタク

木村拓也がSMAP中国公演の前に北京市内のホテルで単独会見を行った。「SMAP公演なのになぜキムタクが単独で?」という素朴な疑問に、「“自分だけの世界進出”をもくろむキムタクの、したたかな計算」と書いたのは『東京スポーツ』(8月18日付)だ。

「SMAP“育ての親”であるI女史の念願は、キムタクを世界で通用する俳優にすること。そのためにまずは顔と名前を売らないと。他のメンバーが並べば、それだけインパクトは薄れてしまう。キムタクを売り出すために、あえて単独会見を行ったのでは」

この記事名で検索すると関連ブログがズラリ。ニュースとしての価値はあるということだろうが、ブログ記事は東スポのコピペばかりで論評が一切ない。これがSMAPの不協和音につながらないのか、キムタクは果たして成功するのか、といった視点で何か書いてもいいのではないだろうか。

メンバーを見ると、中居正広は国内で芸能界でもトップクラスの収入を得るMCになった。稲垣は個性派で活路を見出そうとしているし、香取慎吾はオリジナルや原作イメージと異なる役柄で悪戦苦闘中。草なぎ剛には韓国がある。

アラフォーで演じることができる役柄が変わりつつある木村拓哉にとって、日本で視聴率の長期低落に悩むよりも、自分を目新しく歓迎してくれる外国の市場にチャレンジするのは必然かもしれない。

それはともかく、ジャニーズタレントの海外進出関連のニュースは今年ずいぶん出ているが、もちろんそれらはエンターティナーとしてのものである。が、ことキムタクの場合に限ってみると、どうも中国において日本でいうなら「ヨン様」のポジションを狙っているふしがあるのだ。

会見で木村拓哉は、「会場にきれいな人がたくさんいるんじゃないかと思っています。(公演中に)目がくぎ付けになる人がいるのではないかと、楽しみにしています」とも語っている。

公演の会見だから音楽の話だけしかいけない、とはいわないが、「きれいな人がたくさんいる」でとめずに、「目がくぎ付けになる」とまで言っているのは、ちょっとくどい感じもする。

自分の気持ちを強く表現したいからといって、単純に同じようなほめ言葉を二つ重ねるのではなく、ワンフレーズでピシっと決めたほうがインパクトがあるのになあと思うがどうだろうか。

もっとも、これがキムタク節なのだから、むしろキムタクらしさが出ていてよかったのかもしれないが。

間違いの可能性など怖がらないキムタク

2011年8月15日付『東京スポーツ』では、キムタクが庶民派を気取ったが失敗したという話が出ている。

Kis-My-Ft2を招いたトークコーナーで、メンバーが「移動は電車かバスが好き」と言うと、木村拓哉は「SMAPは都内の電車の乗り換え表(マップ)あんじゃん。あれ見ないでどこでも行ける」と庶民派をアピール。

同紙によると、車移動ではなく電車で移動した下積み時代があったということを木村は言いたかったが、続けて「どこどこ(集合)って言われたら、有楽町線で霞が関かぁ。あの階段は車両の前の方に乗っておいて……」とスラスラ説明したものの、実は有楽町線は霞ヶ関駅を通っていなかった。

その間違いをもって、同紙はキムタクが「庶民派を演じるのは無理」と断定している。

庶民だって勘違いはあるし、SMAPが売れるまで電車移動が多かったのは事実だ。庶民派を演じているのかどうかはともかくとして、木村拓哉が地下鉄に詳しい可能性はある。

ただ、普通なら、キムタクぐらいのスターになれば、知ったかぶってでたらめを言って恥をかかないように、余計なことは言わないか、あらかじめ話すことを打ち合わせるかするだろう。

にもかかわらず、堂々と間違いを話してしまう脇の甘さも、いわゆる「キムタククォリティー」なのである。

ベタな猥談を本気になって話すキムタク

木村拓哉の持ち番組『木村拓哉のWHAT’S UP SMAP』(9月2日放送)では、ユニークな新コーナーを発表した。投稿を七五調でまとめるその新コーナーに、ちょっと猥談的要素を採り入れることを宣言。名まえは「ヅリ川柳」。「ヅリ川」とは自慰行為をあらわす言葉を芸能界流にひっくり返したものだ。

それ自体、なんともベタな名前の付け方だが、木村はさらに自分の思い出を語りだした。

「ぼくが中学生とか高校生の頃はですね、中学高校のときは、基本、ムラムラしてますよね。あと、あのー、おれ小学校の頃ね、わりと楽しみだったのがね……小学校って今言ったのは墓穴だったかなあ~。

小学校の頃、おれ、すげえ楽しみだったのが、親父が買ってくる週刊誌。週刊誌の最初の5ページって、何で絶対に、絶対にヌードなの?

あれ、絶対わしづかみになるよね。だって、おれ、小学校の頃からそれが楽しみでしょうがなくて、それを何の気なしにバーンと置くわけですよ。それで、その週刊誌の上に、Yシャツのカフスだったりとか、ネクタイピンとかはずしたのを置くんですけど、その位置とか、おれ、かんぺきに覚えて、何ていうのかな(笑)、親父が風呂入っている間とか、サーッと自分のスペースに持っていって、ウォーッて言って見てましたね。それが小2とか小3。……やばいかな、今、墓穴かな」

ヘアヌードも出会い系サイトもある現代に、妻子のいるアラフォーが大仰に語るほどの猥談でもないだろう。

かつては、同番組で柴咲コウとのラブシーンを楽しそうに延々と語ったこともあるが、悪く言えば思慮遠慮もなく自己満足なKY、善意に言えば、いつまでも少年の心を失わず、直載にその主張を堂々と行ってしまうのがキムタク節なのだ。

非常識だの幼稚だのといってしまえばそれまでだが、そうした直載さこそが、一方ではタブー視されていた森且行の名前を口にしたり、草なぎ剛のフルチン絶叫事件のときも、稲垣吾郎の事件まで蒸し返した自己批判をぶちまけたりもできたのだ。

こんなキムタクの、面白困ったキャラクターが健在であるかぎり、中国になど目を向けなくとも、まだまだ彼は日本で愛すべきアラフォーとして活躍できることだろう。

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